【“This”を発音してください】
…舌を歯にあてて/ðɪs/と言えてますか?「ディス」と言ってませんか?知っている単語でも正しく発音できていないことは多くあります。単語を調べる時はしっかりと発音記号も調べるようにしましょう
#英語 #英語学習 #発音 #eigo道 — THE eigo塾@30代からはじめる英語学習 (@THEeigojuku) September 1, 2018
こんにちは、私です。英語に関して多くの日本人が苦手な、または重要視していない分野があります。それはズバリ「発音」です。これは日本人、いや世界中の英語学習者にとって最難関といっても過言ではない分野かもしれません。
「別に日本語なまりの英語でも、いいんじゃないの?中国人の英語だってなまりが強いし」と思うかもしれません。しかし正直に言って日本人の英語なまりは中国人のそれの比じゃありません。そもそも中国語と英語は似ている発音が多くあるため、RやL、母音の細かなニュアンスなどは容易く発音できるのです。ネイティブにしてみたら日本人の英語よりもずっと聞きやすいんです。
今回は私がワーホリ中に体験した、自分の英語学習を一から見直すことになるとても印象的な出来事を通して、発音についてお話したいと思います。
目次
自分の勉強を見直すことになるまで
発音には自信があった
当時私はトロントのサンドイッチショップで働いており、Cashier(レジ打ち)も担当していました。その日のメニューの説明をしたり、注文を受け付けたり、とにかく毎日ネイティブと英会話です。カナダでの生活も半年くらいたった頃で、英会話にもだいぶ慣れてきて、自分の言いたいこともそれなりに言えるようになっていた時期です。発音に関しては、昔から洋楽を聴いて鍛えていましたのでそれなりに自信がありました。
ある時メニューに “Barley Soup(大麦スープ)” というのが出てきました。お客さんに「これは何?」ときかれ、RとLの発音に気を付けながら発音しましたが、一向に伝わりません。何度も何度も言いますが、お客さんの?マークが取れる気配はありません。結局その場は店長が一言で伝えてくれましたが、今度は私に?マークが出てしまいました。「RとLで使い分けて言ってたんだけど、なんでこんなに伝わらないのだろうか?何がそんなにダメだったのか?」後日ネイティブの友人と会った際にそのことを伝えると、「あなたのは母音がおかしい。Barley は/ ‘bɑːrli /。でもあなたのはバリ島の/ bǽli /。それじゃ伝わらないよ。」と言われたのです。
自信があったのにRがうまく発音できていなかったショックに加え、”A”の発音を雰囲気で適当にやっていたことに気づかされました。発音記号の大切さを思い知ったのです。これまで何百回、何千回と睨めっこしてきた辞書の、単語の横にシレっと載っているあいつ(↑)です。私はその存在に気づいてはいましたが、一度も注意を払ったことはありませんでした。その瞬間まで、スペルで勝手に判断して発音をしていただけでした。
一から勉強し直した
それから自分の発音をもう一度徹底的に見直しました。具体的に何をやったかと言うと、まずネイティブの友人に発音記号をすべて発音してもらい、それを録音しました。録音したものを聞きながら、口の開き方などの解説を読んで練習します。さらに今まで使ってきた単語帳を取り出して、すべての単語に発音記号を記入しました。まるで「覚えた英語をすべて一からやり直す」ような作業でした。(しかし実際には、スペルと発音記号にも一定の法則があるため、発音記号を書けば書くほど「こうきたら、こうだな」というのが分かるようになりました。)
発音を勉強し、今まで以上に意識して話すようにすると、自分の英語がネイティブに伝わる率が圧倒的に増えました。これには本当に驚きました。”Barley Soup” が出た時も、お客さんが理解してくれるようになり、発音の大切さを改めて知りました。
日本時の英語の発音が上達しない理由
日本人が英語を習得するにあたり、大きな障害がいくつかあります。
理解しづらい
まず一番の障害として、日本語と英語の発音が大きく異なるために英語を聴きなれていない。違いが分からないことが挙げられます。さらに便宜的にカタカナを使用して英語を表すことが多く、これが逆に誤った解釈を与えてしまっています(例えばLとRは「ラリルレロ」。SとTHは「サシスセソ」など)。それから母音の発音も、例えばBatとButは違う発音ですが、カタカナで表記すると両方とも「バット」となってしまいます(実際は/bæt/と/bʌt/)。しかしそもそもその「違い」を理解できないために、そのままおろそかになってしまうのがほとんどのケースです。
練習しづらい
「理解できない」ために何が正解で何が間違っているのかがわからず、一人では練習が難しく、また成果もわかりづらいです。考えられる自主練方法と言えば、例えばネイティブが喋っているのと同じ文章を喋り、録音する。それを聞いて、ネイティブのものと比較して矯正していく、というのもできなくはないですが、手間がかかるのであまり効率的とは言えないかもしれません。
習得に時間がかかる
日本語と英語では使う筋肉が違うために、フォニックス(Phonics: ネイティブが子供の時に学ぶ、スペルと発音の規則を示す指導法)を学べばすぐに喋れるようになるということはありません。慣れるためにはとにかく長時間「英語を聞いて話す」しかないのです。
初心者、初級者なら今から発音を勉強した方が良い
今から英語を勉強しようとされている方は、フォニックスなどを使って発音/発音記号を学ばれることを強くおススメします。前述のように日本語と英語では話すときに使う筋肉が違うため、早い段階で「英語の口の使い方」に慣れておくと良い上に、その後の英語学習もスムーズに進みます。中級者、上級者の方も、もし発音に今まで注目してこなかったのであれば、ぜひ勉強してみることをおススメします。会話の伝わり方が全然違ってくるのが実感できると思います。
どうすれば発音を学ぶことができるか?
先ほども書いたように「正しい発音」を知る必要があるため、独学で英語の発音を学ぶのは非常に難しいのが現実です。発音を学ぶには、英会話のプロフェッショナルと共に会話を通して学んでいく必要があります。そうなるとオンライン英会話はぜひともおススメしたいですね。
まず発音記号を勉強し、講師の発音を録音する。自主学習ではそれを聞きながらシャドーイングで「英語の口を使う」練習をして、次のレッスンで答え合わせをする、という方法が最も現実的かつ効率的な発音の学び方ではないでしょうか。とにかく英語をたくさん聞きましょう。そして話しましょう。
旅をしながら発音を学ぶ、その名も「発音クエスト」を制作しました。辞書と睨めっこするよりも楽しく学べます!
まとめ
発音は日本人の弱点、だからこそ発音を学べば周りの日本人学習者との差がつきます。さらに発音がうまいだけで「この人は他の日本人より英語が喋れるな」と相手からの見方も変わってきますので、ぜひ挑戦していただきたいと思います。
↓Please click the banner below!
昭和59年生まれ。東京都出身。21歳の時にイギリスへ約半年間の語学留学。28歳の時にワーホリでカナダへ。1年半滞在した後、30歳でマレーシアの音楽学校に入学。卒業後はフィリピンで社内翻訳者として働き、現在はフリーランスで翻訳をしながら、音楽を作ったり旅行したりしてます。TOEICは950点◎。フレディ・マーキュリーが永遠のアイドル。2か月の台湾ノマド生活をまとめた『台湾滞在記: 生活費 月6万円で一周 』がKindleで販売中。