「英語が全く話せないけど、ワーキングホリデーでカナダやオーストラリアの語学学校に行けばなんとかなるさ!とにかく行動することが1番!」と思っていませんか?
確かに英語力に自信がある人、ネイティブ圏でやりたいことがある人は構わないと思います。予算とスケジュールを決めて行ってしまいましょう。
ただ英語初心者が何の準備もせずにネイティブ圏に行っても悲劇を見ます。
私はワーキングホリデーでカナダの語学学校に行きましたが、「もっと日本で勉強してくるんだった」「日本帰りたい」などとこぼしている英語初心者の方を何人も見てきました。
またネイティブ圏のほとんどの語学学校がグループレッスンなので、初心者コースのレッスンのクラスメートは同じ日本人だらけ。講師はネイティブだけど、クラスメートは日本人という日本の英会話スクールと同じ構造になってしまいます。これでは、何のためにネイティブ圏にいるのかわかりません。
皆さんがワーキングホリデーライフに後悔しないように、私がオススメするフィリピン留学についてまとめていきます。ちなみに私は、ワーキングホリデー前にフィリピンに3週間の短期留学をしました。
目次
なぜフィリピン留学をオススメするのか?
マンツーマンレッスンなので授業がカスタマイズできる
カナダやオーストラリアの語学学校での授業スタイルは、グループレッスンが基本です。
一方でフィリピンの英会話学校はほとんどがマンツーマンレッスンです。
この差は非常に大きいです。
グループレッスンの場合、自分が発言したり質問できる時間は限られますし、よく発言する外国人(私が行った語学学校はロシア人、ブラジル人が積極的でした)に主導権を握られます。
ネイティブの講師と生徒が話しているのを自分は横で聞いているだけということもよくありました。あなたが積極的なタイプの方であればOKですが、少なくとも私は議論を中止してでも自分が話していくという勇気はありませんでした。
マンツーマンレッスンの場合は、あなたは発言する機会に恵まれます。
むしろ話すのは講師かあなたしかいません。
授業中は頭と口をフル回転させるので、疲れます。
さらにマンツーマンレッスンでは、授業がカスタマイズできることも大きなメリットです。
授業のカリキュラムに沿った学習も大事ですが、何より大切なことは英語を自分のものにすることです。どうしても教材やテキストを進めていると何だか勉強した気になってしまいます。そこでインプットを重視するよりもアウトプットを重視した授業をカスタマイズしてもらうのです。
例えば、私が短期でカスタマイズをお願いしたのは主に3つあります。自己紹介、趣味、仕事についてでした。事前に日本で上記3つのことが話せるように文章を作っていき、講師にチェックしてもらい、何度もアウトプットをしていきました。そのおかげもありワーキングホリデー先のカナダでは自信を持って話すことができました。
マンツーマンレッスンというメリットを最大限に利用していきたいですね。
講師に親近感が持てる
フィリピンの語学学校の講師はフィリピン人がほとんどです。
アジア的な謙虚で勤勉な部分とラテン系な明るいノリのよい部分があり、シャイな日本人には合った性格の人が多いです。私も留学中は本当に楽しかった。もちろん、授業中に寝てしまう残念な講師や歌を歌いだす明るすぎる講師もいますけどね(笑)。その場合は、学校スタッフの方に講師を変えてもらうようお願いしてみましょう。たいていは変更してくれます。
一方、カナダの講師はどうでしょうか。
カナダの講師は親近感というよりもオープンな雰囲気の講師が多かったです。講師のバックグラウンドもイタリア系カナダ人、ラテン系カナダ人、日系カナダ人、アフリカ系カナダ人カナダと本当にダイバーシティーでした。カナダは移民が多いこともあり、海外から来た人に対してオープンなところがあります。
ただ私の場合は偏見かもしれませんが、ネイティブを前にすると未だに「上手く英語を話さなくては」とプレッシャーを感じてしまうところがあります。
一方フィリピンでは、日本人の生徒が多いためそういった心情を理解してくれる講師、慣れている講師がたくさんいて安心して授業に集中することができました。
コスパが高い(安い、近い、うまい)
なんといってもフィリピン留学の魅力はコスパが高い点です。
安い
フィリピンは、LCC(Low Cost Carrier)を使えば往復で3万円~5万円で行くことができます。プロモを利用すれば、1万円以下で行けることもあります。めったにありませんが、100円プロモなんかもあります。私がフィリピン(セブ)に行ったときはLCCのセブパシフィックを利用して3万円弱でした。
語学学校の費用については、マンツーマンレッスン1か月で約10~20万円(授業料、寮宿泊、食事付き)です。以下は私が実際にフィリピン留学に行った時の詳細です。
カナダの場合、往復で約12万~20万円の費用がかかります。航空券の金額に加えて、燃料サーチャージ代が約3万円ほど。
語学学校の費用も、グループレッスン1か月で約10万~15万円ですが、住まいは別料金です。寮やホームステイにより金額は変わりますが、平均7万~10万円程度かかります。
近い
フィリピンは日本の主要都市から約5時間の場所にあります。カナダのトロントであれば、約12時間の飛行時間がかかります。飛行時間に比例して、フィリピンとカナダでは2倍以上の金額に差が出ますね。
うまい
うまいとは、英語を楽しく教えるスキルです。多くの日本人がフィリピン留学をするようになってきました。フィリピンの語学学校では、日本人スタッフや日本語を理解する講師も増えてきています。日本語を理解する講師はほとんどいませんが、「話すきっかけを作るポイント」や生徒のやる気を上手く引き出す講師がフィリピンでは多いです。
フィリピン留学をオススメしない方
マンツーマンレッスンで自分のレベルに合った授業を受けられることやコストパフォーマンスに優れているフィリピン留学ですが、一方でオススメしない方もいます。それは以下に該当する方です。
・日本語を交えて英語を教えてもらいたい方
・ビジネス英語を本格的に学びたい方
・日本並みのサービスを求める方
日本語を交えて英語を教えてもらいたい方
意外と知られていませんが、フィリピン人講師はほとんど日本語を話すことができません。以前、私はフィリピンの語学学校でマネジャーをしていましたが、日本語で解説をできる講師はほぼ皆無でした。カタコトの挨拶程度であれば日本語を話す講師もいますが、しっかりと日本語を使用して、英語の説明をできる講師はいませんでした。インプットを重視する方や文法をしっかり学びたい方は英語が話せる日本人講師から学ぶのが一番いい方法です。
ビジネス英語を本格的に学びたい方
フィリピンにある語学学校では、ESL(基礎英語)だけではなくビジネス英語のカリキュラムが存在します。プレゼンやニュースを使ったディスカッションなど、ビジネスで使われる場面を想定して英語を学習することができます。ただし、フィリピン人講師は英語を教えることができても、ビジネスを経験している講師は希少です。一通り、ビジネス英語を学ぶことはできても、実際に外国人と仕事を進める上でのマナーやテクニックは学ぶことは難しいです。
実際に私はフィリピンでビジネス英語を受講してみましたが、テキストに書かれている表現を一緒に練習するだけで終わりました。一方、カナダに留学した時は、ビジネス英語だけでなく、ビジネスマナー(握手をする時は、強く握るなど)や、レジュメの効果的な書き方、面接の受け方などビジネスや仕事を獲得するうえでのテクニックも学ぶことができました。ビジネス英語を本格的に学びたい方は、ネイティブ圏で学ぶほうが得ることは多いと思います。
日本並みのサービスを求める方
留学をするということは、その国で生活するということです。フィリピンは日本とは違い、発展途上国です。私が初めてフィリピンに行って、やっぱ日本と違うなあと思ったことがあります。インターネットのスピードが遅い、レストランでの水がなかなか出てこない、トイレが詰まる、タクシーのスピードが異常に早い、ストリートチルドレンの存在、スーパーのレジ対応が遅いなどなど。私は、少し気になる程度でそれ以上にフィリピンに住むメリットの方が大きかったので3年以上住んでいました。もしフィリピン留学を検討されている方は、以上のようなことは経験するということは知っておいてください。
まとめ
ワーキングホリデーを検討されている英語初心者の方にオススメするのはフィリピン留学です。格安でマンツーマンレッスンを自分なりに工夫して授業を受け、英語を話すことのハードルを下げてからワーキングホリデーに行く。もちろん、フィリピン留学でもデメリットはありますが、それ以上にメリットの方が大きいと思うので、みなさんも一度、フィリピン留学を検討されてはいかがでしょうか。